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- 乳がんについて
乳がんとは?
乳房の中の乳腺組織に発生する悪性の腫瘍を乳がんと言います。母乳を作る小葉から発生するものを小葉がん、母乳を乳頭まで運ぶ乳管から発生するものを乳管がんと呼び、乳がんの約90%は乳管がんです。
また、乳管の中にとどまったものを非浸潤性乳管がん、乳管の外まで広がったものを浸潤性乳管がんと言い、周囲の血管やリンパ管にがん細胞が入りこむと転移を起こすことがあります。
近年、乳がんは日本で急増しており、日本人女性の9人に1人がかかると言われており、年間約9万1000人の方が新たに乳がんにかかっています。
年齢別にみると、20代からみられるようになり、30代後半から急激に増加し、40代後半から60代後半の罹患率が高い傾向があります。(厚生労働省ウェブサイト.がん登録 全国がん登録 罹患数・率 報告 平成29年報告;2020年)他のがんと比較して若い年齢にピークがあり、家庭でも社会でも中心的な役割を担う年齢層に多いことが特徴です。
日本の乳がん発症率の急増には、食生活の欧米化や、ライフスタイルの変化などさまざまな因子が関与していると言われています。乳がんは、検診により早期に発見して、早く治療することが非常に大事です。
乳がんの症状は?
乳がん発見のきっかけとなる症状としては、しこりが80%以上を占めています。
その他には、痛み、乳頭からの分泌物(特に血が混じる場合は注意が必要です)、乳頭のびらん、陥凹などや、乳房に症状がないのにわきの下のリンパ節の腫れが最初の症状の場合もあります。よく、「乳がんは痛くない」と言われることがありますが、それは間違いで、良性でも乳がんでも痛いことはありますので気をつけてください。
また、炎症性乳がんという特殊な乳がんは、しこりはなく、乳房の皮膚のむくみ、赤みといった、乳腺炎のようにみえる症状で発症します。
マンモグラフィって?
マンモグラフィは乳腺の病気を発見するための乳腺専用のレントゲン撮影です。
乳房を上下や左右から挟んで、圧迫しながら撮影します。しこりや乳腺症などがある方は痛みを伴うこともありますが、撮影のちょっとの間がまんしていただくことにより、よりよい写真が撮影できます。
撮影の際に受ける放射線の量は少なく、人体に及ぼす危険性はほとんどありません。
マンモグラフィはしこりの発見に有効であるだけでなく、乳がんでできる細かい石灰化の発見にとても有効です。近年、乳がん検診にマンモグラフィが導入されるようになり、早期の乳がんが多く発見されるようになっています。症状のない方でも1~2年に1度の検査が勧められます。